瓦の三大産地 – 三州瓦・石州瓦・淡路瓦とは

瓦には、「日本3大瓦」とよばれる長い歴史がある有名な産地の瓦があります。三州瓦(愛知県三河地方)、石州瓦(せきしゅうがわら・島根県石見地方)、淡路瓦(兵庫県淡路島)の3つです。この3つの地域では良質の土がたくさん取れ、瓦製造産業が発展しました。3大瓦だけで全国の瓦流通量が85%を占めます。そして、それぞれ瓦の性質や特徴が違います。
もし閲覧者の方の自宅が瓦屋根の場合、日本3大瓦のいずれかである可能性が高いです。各瓦の性質や特徴を知らずに瓦を選ぶのはもったいないことです。
このでは、その「瓦の三大産地」三州瓦と石州瓦、淡路瓦についてのお話です。
三州瓦(さんしゅうがわら)
三州瓦は全国で最も生産量が多く、年間瓦生産量の約60%を占めます。産地は愛知県の三河地方です。1700年頃から広がり、交通の便の良さを生かして全国に普及していきました。
瓦に限らず中部地区は、美濃焼や瀬戸焼、常滑焼など陶器製品の生産量が日本一の地域です。S型瓦やF型瓦などの多種多様な瓦が生産できる開発力や技術力があります。
ハウスメーカーが提供する瓦の多くは三州瓦であることが多いです。窯元とよばれる瓦の製造元が全国的に減少する一方で、三河地方の瓦は供給力があるため、同じ形の瓦が入手しやすいメリットがあります。
石州瓦(せきしゅうがわら)
石州瓦は島根県の西部、石見地方で生産されています。三州瓦の次に普及している瓦です。きれいな赤褐色が特徴で、山陰地区でよく見かける赤瓦はまさに石州瓦になります。
鉄砂色とよばれる真っ黒の瓦も多く生産してます。石州で取れる粘土は三州瓦や淡路瓦よりも高い1,200度で焼くことができ、吸水しにくく冷害や塩害にも強い瓦ができあがります。
そのため、寒くて雪の多い沿岸地区で石州瓦は人気です。北陸や東北、北海道だけではなくロシアからも注文がくる程、寒さに強いと評価されています。
淡路瓦(あわじがわら)
ぶし銀とよばれる美しい灰色(鼠色)が特徴の淡路瓦は、兵庫県の淡路島で作られています。いぶし瓦の生産がとても多く、地理的な影響もあり京都や大阪、奈良の建物では灰色(鼠色)のいぶし瓦の屋根が多く葺かれています。淡路瓦に使われている淡路土は「なめ土」といい、焼き上げるときめ細かい仕上がりになります。淡路瓦を焼き上げる温度は1,000度で、三州瓦や石州瓦と比べて低温です。国宝級建築物の瓦を再現した銀古美とよばれる古色瓦の人気も高まっています。






